当社は耐震診断アドバイザーとして、県の依頼を受けて耐震診断を実施し、
ご希望の方には耐震改修工事を提案しています。
昭和56年5月以前の住宅は、新耐震基準を満たしていないとみなされ、
耐震改修をして現行の耐震基準を満たすようにしようと思うと、
とても金額がかかります。
かといって、建替えるまでは考えられない…。
この図面のように、いつも家族が過ごす居間などの床下に、耐震用の鉄筋を入れた基礎を増し打ちします。
そしてその基礎の上に耐力壁を載せて、しっかりと緊結します。
さらにその耐力壁と梁とを緊結することによって、はじめて「地震に強い耐震壁」ができあがります。
このように、耐震壁は、
「基礎」+「耐力壁」+「梁」の3つが合体して、はじめて耐震の機能を果たします。
だから鉄筋の入った基礎が打ってあるかどうかが、とても大切です。
ですが残念ながら、古い住宅は無筋の基礎が打ってあることが多いので、
いくら壁を補強しても耐震にはならないのです。
では、工事の様子を写真で紹介します。
▲床下に、新たな鉄筋コンクリートの基礎を作ったところです。
型枠でおさえ、2週間ほど養生します。
▲基礎の型枠をはずし、上に土台、柱など、耐震壁となる下地を組んだところです。
▲耐力壁を、梁に緊結しました。
このように耐力壁をつくってあげて、
家の中に1部屋か2部屋、地震に強いスペースをつくれば、いざというとき安心です。
家が古いから。
建替えもできないし。
そんな方にもできる、「部分耐震改修」の現場紹介でした。
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